すべての人に動く喜びを
生物は自然界の中で、自らの生命を存続させるために、体を動かす方法を身につけてきました。チーターは陸上で何よりも速く走り、鳥は翼で空を飛び、一方で鳥であるペンギンは飛ぶ事を捨てて海を泳ぐのです。人類は400万年も前から直立二足歩行をするようになり、進化の過程で高度な知識を生かした科学技術とともに文化を成熟させてきました。そして、自然界で外敵からの危険を感じる事がなくなった人類は、レクリエーションやスポーツなどで体を動かすことへの大きな喜びを感じるようになりました。運動の後の汗が気持ちいい、仲間といっしょにスポーツをすると楽しい、自然の中を歩くと清々しい。我々は、才能がない、障害を抱えている、高齢だからといって、この喜びが奪われる事はあってはならないと考えています。
われわれは、テクノロジーを通してすべての人に動く喜びを届けられるような社会を目指します。世界最速のアスリート
2016年、下腿義足を履いたアスリートが世界を舞台に健常者と競い合うレベルにまで達しました。近年の障害者アスリートの競技力の向上や、板バネなどの技術革新により、障害者陸上のレベルは格段に上がる事が予想されます。近年、走り幅跳びでは、義足アスリートが健常者の世界チャンピオンを上回る記録も生まれました。そして、2020年、東京では障害者陸上にどのようなことが起こるでしょうか?我々は、義足のアスリートが100m走で健常者のアスリートのチャンピオンよりも速く走ることを夢見ています。Xiborgはその夢に向かい、バイオメカニクスを考慮した競技用義足の開発、そしてその義足に合わせた選手育成を行っております。


サイボーグ義足
近年のロボット技術の進化により、ここ十年ほどあまり変化のなかった義足に大きな変化が起こっています。義足は一般的に受動的な要素で構成されているものが主流ですが、能動的に動くようになれば、ユーザはより自然な動きがかのうになります。我々はロボット技術を駆使して、義足足部と膝継ぎ手の開発をソニーコンピュータサイエンス研究所と行っております。
サイバスロン
サイボーグ技術の競技会です。6つの競技(義手、義足、電動車いす、外骨格など)で構成されており、2016年の10月に行われました。我々はサイバスロンへの参加し、引き続き本プロトタイプの製品化を目指し開発を続けています。 official siteAdvisory Board
- 黒川清
政策研究大学院大学アカデミックフェロー
- 松尾彰文
鹿屋体育大学スポーツ・武道実践科学系 教授 - 土江 寛裕
東洋大学法学部 准教授
東洋大学 陸上競技部短距離部門 コーチ - 井上貴弘
松竹芸能株式会社 代表取締役社長
- 杉原行里
株式会社RDS 専務取締役
Team
遠藤謙
代表取締役遠藤謙
慶應義塾大学修士課程修了後、渡米。マサチューセッツ工科大学メディアラボバイオメカニクスグループにて、人間の身体能力の解析や下腿義足の開発に従事。2012年博士取得。一方、マサチューセッツ工科大学D-labにて講師を勤め、途上国向けの義肢装具に関する講義を担当。現在、ソニーコンピュータサイエンス研究所アソシエイトリサーチャー。ロボット技術を用いた身体能力の拡張に関する研究に携わる。2012年、MITが出版する科学雑誌Technology Reviewが選ぶ35才以下のイノベータ35人(TR35)に選出された。2014年ダボス会議ヤンググローバルリーダー。為末大
ランニングオフィサー為末大
男子400mハードルの日本記録保持者であり、世界選手権銅メダリスト。2001年エドモントン世界選手権で、スプリント種目日本人初のメダリストとなる、銅メダルを獲得。また、2005年ヘルシンキ世界選手権でも銅メダルを獲得。オリンピックはシドニー、アテネ、北京の3大会に出場。
2007年東京の丸の内で「東京ストリート陸上」をプロデュース、陸上教室・イベントに多数参加するなど、現役時代から陸上競技の普及に積極的に取り組む。
2010年、アスリートの社会的自立を支援する「一般社団法人アスリート・ソサエティ」を設立。東日本大震災発生直後、自身の公式サイトを通じて「TEAM JAPAN」を立ち上げ、競技の枠を超えた多くのアスリートに参加を呼びかけるなど、幅広く活動中。田原哲雄
最高技術責任者田原哲雄
青山学院大学修士課程で制御・人工知能を習得、小型ヒューマノイドロボットの開発メンバとしてソフトウェア・回路設計を身につける。留学先にてGPSの信号解析・画像解析のプロジェクトに携わった後、ベンチャー会社で数値計算ソフトウェアやスマートフォン用位置測位ソリューションの設計・開発に取り組む。2014年よりXiborgへ。装具用テレメトリシステムや制御用ボードの設計・開発に携わる。
Xiborg Team
春田純
春田純
1978年7月生まれ、静岡県出身。 174センチ、63キロ。
15歳の時に「骨肉腫」を発病して左膝から下を切断。
24歳の時に義肢装具士の沖野氏と出会い陸上を勧められたのが走り始めたキッカケ。
ロンドン・パラリンピック出場(4x100メートルリレー4位入賞)
自己ベストは100メートル11秒95佐藤圭太
佐藤圭太
1991年7月生まれ、静岡県出身。 中学3年までサッカー。中学3年の時に「ユーイング肉腫」を発病して右膝から下を切断。 静岡・焼津中央高時代に陸上を始め、中京大3年の時にロンドン・パラリンピック出場。 2年間の同大職員をへて今春、トヨタ自動車入社。 自己ベストは100メートル11秒77(アジア/日本記録)、200メートル23秒85(日本記録)。池田樹生
池田樹生
1996年12月16日生まれ、愛知県出身。
先天性の障害で右下の膝下と右腕の肘から先がない。
高校から陸上競技を始め、100メートルと400メートルが専門。(中学時代はバスケ部)
2016年6月のジャパンパラ大会にて400メートル57秒40で日本新記録を樹立。
自己ベストは100メートル12秒19 、400メートル57秒40
Xiborg Athlete
ジャリッド・ウォレス
(Jarryd Wallace)ジャリッド・ウォレス(Jarryd Wallace)
高校生で800m、1600mの州チャンピオンだったほどの実力を持っていたが、20歳の時(2010年)コンパートメント症候群により右足下腿部を切断。
切断後12週間で初めて義足をつけ走り始め15ヶ月で国際大会で優勝しParapan American Games 2011 で世界記録を打ち立てた。
2013年には世界パラ陸上選手権大会200mで優勝し、パラリンピックには2012年ロンドン大会、2016年リオ大会に出場している。
トレーニングに励むかたわら義足クリニックで切断患者の回復のためのサポートも行っている。■生年月日
1990年5月15日(27歳)
■国籍
アメリカ
■クラス
T44(片下腿切断)
■種目
100m、200m
■パーソナルベスト
10’71(100m)
■実績
2012 ロンドンパラリンピック T44 400m 6位入賞
2013 世界パラ陸上選手権大会 T44 200m、4×100mリレー 優勝
2016 U.S. Paralympic Team Trials T44100m 優勝(全米選手権)
2016 リオパラリンピック T44 100m 5位入賞
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